デフォルトで、CCCはそれぞれのバックアップタスクの最初に、コピー先の空き容量が25GBを確保できるようにSafetyNetの削除制限を設定して開始します。CCCは必要に応じて自動的にその制限の上限を上げます。CCCのデフォルトSafetyNet設定を使用しないで、“コピー先がいっぱいです”というエラーに遭遇する場合、“高度な設定”でより緩やかな削除制限を適用する必要があります。コピー先で必要とされる空き容量は、平均的に1日で編集されるファイルサイズによって異なります。一般的に、通常バックアップタスクの間コピーされるのと同じ容量がバックアップタスクの開始時(削除完了直後など)に利用できるようになっている必要があります。つまり、CCCが通常9GBのデータをコピーしていても、たまに14GBまで増加することがある場合には、削除の設定をその最大値に対応できるように(例えば、最低15GBの空き容量を残しておく)設定する必要があります。特に大容量のファイルを定期的に変更するような場合は、1回にコピーされるデータ量は最小でもかなり多くなります。例えば、日常的に80GBのWindowsの仮想コンテナを使用している場合、毎日のバックアップタスクの間にコピーされるデータ量は少なく見積もっても最低80GBになるので、その分を削除設定で対応しておく必要があります。
CCCのSafetyNet削除制限の設定を変更するには、CCCのメインアプリケーションウインドウからタスクを選択し、以下の手順に従ってください:
- 高度な設定ボタンをクリックします。
- ファイルをコピーする前に のセクションで, CCCがSafetyNetフォルダを削除する方法を指定してください。例えば、コピー先で利用できる空き容量、アーカイブの古さ、アーカイブのサイズなどを基準に指定できます。
- 制限を指定します。
- 空き容量のオプションを選択した場合、 自動調整 のチェックボックスをチェックしておくと、CCCがその値を自動的に管理できます。
- 変更内容をタスクに保存してください。
新しいファイルのために十分な空き容量があるのに、CCCからコピー先がいっぱいですという報告があるのはどうしてですか。
良好なバックアップファイルをソースの壊れたファイルで上書きすることがないように、CCC はatomicコピーと呼ばれる特別なファイルコピーの手順を使用します。ファイルが最後のバックアップ以来変更された場合、一時的なファイル名、例えば.filename.XXXXXX を使用してコピー先にコピーされます。ファイルのコピーが完了したら、CCC はコピー先の古いバージョンを削除(またはアーカイブ)して、アップデートしたファイルを正しいファイル名に名称変更します。ファイルのコピーが完了したら、CCC はコピー先の古いバージョンを削除(またはSafetyNetに移動)して、アップデートしたファイルを正しいファイル名に名称変更します。
CCCがこの特別なプロシージャを使用するため、コピー先ボリュームには、最低でも、バックアップされるすべてのデータ、プラス、ソースボリュームにある最大量のファイルの一時的なコピーを収容するだけの空き容量を確保する必要があります。大容量のファイル、例えば、ムービー、ディスクイメージ、仮想マシンコンテナなど、を頻繁に変更する場合、バックアップタスク実行中に空き容量が不足することを避けるために、ソースボリュームで消費されるよりもずっと多い空き容量を持つバックアップボリュームを指定しておく必要があります。
ジレンマを説明する良い例
以下のシナリオを考えてみてください:
- ソースボリューム:500GB
- コピー先ボリューム:500GB
- ソース上のデータ:450GB
- ソースの最大ファイル:75GB
コピー先が空の場合、計算は簡単です。つまり、450GBのデータは問題なく500GBのディスクに収まります。
それでは、次のバックアップタスクを実行するとしましょう。ソースに何の変更も起きなかったとします。但し、問題はその75GBのファイルです。そのファイルをどのようにコピー先にコピーすれば良いでしょう。この時点でコピー先には50GBしか空き領域がありません。
オプション A:無謀
- コピー先から75GBのファイルを削除する
- 新しい75GBのファイルをソースからコピー先にコピーする
オプション B:アトミックコピー
- 新しい75GBのファイルをソースからコピー先にコピーする
- コピー先から75GBのファイルを削除する
このシナリオではオプション Bは不可能です。しかし、オプション Aはばかげています。CCCがオプション Aを使用することはありません。データでギャンブルをするようなものです。それに、理論的でもありません。他の“バックアップ”ソフトを使ってこの方法でデータを喪失した人たちの話を聞いたことがあります。
CCCはアトミックファイルコピーの方法を使用します。置き換えられるファイルを削除してから置き換えるファイルをコピーする代わりに、CCCは置き換えるファイルをまずコピー先にコピーします (一時的なファイル名を使用して)。ファイルが問題なくコピーされると、CCCはそのファイルの古いバージョンを削除 (またはアーカイブ) し、一時的なファイル名を正しい名前に変更します。これは、万が一メディアエラーによりソースファイルを読み取れないとCCCが気が付いた場合、特に重要です。“オプション A”のコピー操作を使うと、コピー先にファイルの良いコピーがまったく残らないで、もちろんソースに壊れたコピーが残ります。アトミックコピー法の欠点は、ファイルの古いバージョンのコピーと置き換えるバージョンを両方収容するための十分な空き領域がコピー先に必要となることです。
同様のシナリオに遭遇した場合、いくつかのオプションがあります:
- CCCが安全なバックアップを実行できるようにより大容量のコピー先ディスクを入手する。このオプションを強く推奨します。
- その75GBのファイルを削除するプリフライトスクリプトを実行して、ソースファイルが壊れないことを期待する。こちらからプリフライトスクリプトの例をダウンロードできます。
最後に、CCCの“最初に削除パスを実行”するトラブルシューティングのオプションはアトミックコピーの手順と矛盾しないので、このシナリオには適用できません。削除パスはソースに存在しなくなったファイルをコピー先から削除しますが、バックアップ中にアップデートされるであろうファイルを削除することはありません。
SafetyNet機能をオフにしているのに、どうしてコピー先がいっぱいになることがあるのですか。
CCCのSafetyNet設定を無効にしている場合、項目が削除の対象になることに出くわすと、削除が起きるということに注意してください。CCCはソースとコピー先ボリューム両方のファイルとフォルダをアルファベット順にトラバースします。そのため、CCCがソースから削除された項目を削除する前に、新しいファイルをコピー先に書き出す可能性が起きます。ソースに大規模な組織的変更が加えられた場合、(例:フォルダの名称変更または移動、削除と作成を何度も繰り返した場合)、先を見越して以下の手順でコピー先のスペースを開けておくことができます:
- SafetyNetオプションを無効にしていて、コピー先からSafetyNetフォルダを削除するオプションを選択しない場合、ユーティリティメニューからSafetyNetフォルダを削除...を選択してください。_CCC SafetyNetフォルダをFinderからSafetyNetフォルダを削除のウインドウにドラッグして、そのフォルダを削除してください。
- “高度な設定”ボタンをクリックします。
- コピー先のルートレベルの項目を保護の横にあるボックスのチェックマークを外してください。
- トラブルシューティングのオプションボックスにある最初に削除パスを実行の横にあるボックスをチェックしてください。
- バックアップタスクを保存して実行してください。