macOS Big Surの発表に伴い、AppleはMac OS X (10) を廃止し、macOS 11をその代替としました。数値の違いが示すように、これはAppleが約20年前にMac OS Xを導入して以来、macOSへの最大の変化です。新しく、システムは暗号で封印された "署名付きのシステムボリューム"にあります。その封印はAppleだけが適用でき、システムボリュームの通常のコピーはAppleのシールがないと起動可能にはなりません。macOS 11のシステムボリュームの機能するコピーを作成するには、Appleのツールを使用してシステムをコピーするか、またはバックアップにmacOSをインストールする必要があります。
起動可能なバックアップはmacOS Big Surでどう異なりますか?
CCCはAppleのAPFS複製ユーティリティ ("ASR”) を使って、起動ディスクの初期の起動可能なクローンを確立します。このユーティリティには、これまでの古いOSにおいてCCCで慣れ親しんだほどの柔軟性がありません。特に、このユーティリティはコピー先が消去されること、およびすべてがソースからコピー先にコピーされることを要求します。Big Surで起動ディスクの新しいバックアップを設定する際、CCCはいくつかのオプションを提供します。オプションは、お使いのコピー先デバイスのサイズと使用中のフォーマットによって異なります:
- 起動可能なクローンを作成するために、CCCがコピー先を消去することを許可する
- 新しい、専用のバックアップボリュームを既存のAPFSコピー先に追加する (十分な空きスペースがある場合)
- Dataボリュームのバックアップで続ける (これはお使いのデータ、アプリケーション、およびシステム設定の完全なバックアップです)
これらのオプションの詳細、および初めて“フルボリュームのクローン”を実行する際に気を付けることについては、macOSのシステムボリュームをApple Software Restoreを使ってクローンするにはを参照してください。
CCCのバックアップからデータを復元するには、CCCのバックアップは起動可能である必要がありますか?
いいえ。起動可能であることは、起動ディスクに問題が起きた場合に作業を継続できるという利便性はありますが、CCCのバックアップからデータを復元するためには必須ではありません。CCCを使ってシステムの起動ディスクから起動中、個々のフォルダと古いバージョンのファイル (例:スナップショットからの) を復元できます。また、CCCのバックアップは移行アシスタントと互換性があるので、移行アシスタントを使って、すべてのデータをmacOSのクリーンなインストール (例:置換ディスクの)に復元できます。
CCCは初期の起動可能なバックアップを確立した後、コピー先のシステムボリュームを最新の状態に保持しますか?
いいえ。この機能を提供したいと考えていますが、そうするには、ほとんどのユーザにとって受け入れ難いと思われるトレードオフが伴います。AppleのAPFS 複製ユーティリティ(ASR) の柔軟性が不足しているために、ASRを使ってシステムとDataボリュームを両方一緒にクローンすることで、コピー先のシステムボリュームのみをアップデートできます。そして、それには、コピー先を消去することが含まれます。そうすることで、コピー先のすべてのスナップショットが削除され、通常のインクリメンタルなバックアップよりもかなり時間がかかることになります。
幸い、コピー先でシステムボリュームをアップデートすることは、それほど頻繁にする必要も、前もってする必要もありません。必要な場合と必要なタイミングで実行できます。シンプルに、バックアップボリュームからMacを起動し、システム環境設定の“ソフトウェアアップデート”からすべてのアップデータを適用できます。この操作は、バックアップから復元する必要が起きるまで延期することもできます。
私のCatalina (または、それ以前) のバックアップをBig Surにアップグレードするにはどうすればいいですか?
MacをBig Surにアップグレード後、かつまちがいなくBig Sur OSを使用すると決めた後に初めて、起動ディスクのバックアップをCCCのバックアップボリュームに再開してください。CCCを開き、それぞれのバックアップタスクを確認して、新しいOSで最初のバックアップをするために何か調整が必要かどうかを確かめてください。