AppleのAPFSレプリケータは通常処理速度が速く、なんの問題もありませんが、状況によってはうまく(または、まったく)処理できないことがあります。CCCはこれらの残念な結果をできるだけ回避するように動作しますが、もしAppleのAPFSレプリケータが失敗した場合に備えて、以下のことを推奨します。
CCCから“APFSの複製処理を完了できませんでした”と報告がありました
最初のバックアップの試みが失敗した場合、以下の手順を試してください。これらの手順を試した後も問題が継続する場合は、 次のセクションからその他のアドバイスをご覧ください。
- Macを再起動します
- 一般的なハードウェアの問題を排除して、 コピー先デバイスがMacのUSBまたはThunderboltのポートに直接接続されているか確認してください (ハブは避けてください)。競合する可能性のあるハードウェアドライバはすべて取り外すことも考えてください。
- ディスクユーティリティを開きます
- 表示メニューからすべてのデバイスを表示を選択します
- コピー先ボリュームをマウント解除します。ステップ7で失敗を避けるために、この重複するステップが必要なことが良くあります。
- ディスクユーティリティのサイドバーからコピー先ボリュームの 親デバイス を選択します †
- ツールバーの“消去”ボタンをクリックしてください
- "ASRDataVolume_xxx"という名前のボリュームが表示されたら、そのボリュームを選択して、ツールバーの — ボタンをクリックして削除してください。
- CCCに戻り、コピー先の選択をリセットしてから、タスクをもう一度実行してください
† コピー先ディスクに喪失したくない他のボリュームまたはパーティションがある場合は、ディスク全体を消去しないように注意してください。その代わり、このステップではコピー先ボリュームを選択してください。“ボリュームを消去”のパネルに“ボリュームグループを消去”が提示されたら、それをクリックしてください。
APFSの複製処理が繰り返し失敗する場合
AppleのAPFSレプリケータは、macOSのインストールに問題がある場合、ソースのファイルシステムに損傷がある場合、ストレージドライバに競合がある場合、ハードウェアに問題がある場合、またはメディアの読み出しの問題がある場合、失敗します。要するに、現実の状況ではあまり実用的ではありません。CCCのファイルコピー機能は実戦でテストされ、その長い年月の経験を生かし、あらゆる種類の困難な状況を優雅に処理します。AppleのAPFSレプリケータが仕事を完了できない場合、CCCのファイルコピー機能を使ってMacのDataボリュームのバックアップを作成することをお勧めします。
1. データのみのバックアップを作成して保持する
データのみのバックアップはお使いのすべてのデータ、設定、およびアプリケーションの完全なバックアップです。このバックアップは、お使いのすべてのアプリケーション、データ、および設定をCatalinaのフレッシュなインストールに移行するのに最適です(万が一その必要が起きた場合)。ただバックアップを作成するだけでは、データ保護の目的には十分ですが、起動可能なバックアップを作成することにはなりませんし、ソースのどんな問題にも対処できません。データのみのバックアップを設定する方法についての詳細は、データのみのバックアップを作成するには を参照してください。
2. macOSをデータのみのバックアップにインストールして起動可能なバックアップを作成する
macOSをデータのみのバックアップにインストールすると、システムの完全で、起動可能なバックアップを作成できます。起動ディスクの損傷が最終的にそのボリュームの不具合につながる場合、バックアップからMacを起動して、バックアップから作業を継続できます。また、内部ディスクに完全な復元を実行することも可能です(例えば、消去したり、置き換えてしまった後)。macOSをデータのみのバックアップにインストールする手順に関する詳細は、 macOSをデータのみのバックアップにインストールするには を参照してください。
3. ソースを消去してバックアップから復元する
ディスクユーティリティは一般的にAPFSフォーマットされたボリュームのファイルシステムのダメージを修正できません。たいていの場合、APFSファイルシステムの損傷を解決する唯一の方法は、影響を受けたボリュームを消去して、それをバックアップから復元することです。特に、ソースボリュームのァイルシステムの損傷がシステムの誤作動を引き起こしている場合、バックアップボリュームからMacを起動し、内部ディスクを消去して、バックアップを復元できます。バックアップの復元方法の詳細は バックアップから復元するには を参照してください。
関連ドキュメント
バックアップタスクを停止したら、コピー先ディスクが完全に応答しなくなりました
AppleのAPFSレプリケータは複製タスクのキャンセルをうまく処理できません。このコピー先ボリュームは基本的に壊れていますが、ASRはそのボリュームを消去して、タスク前の状況に戻すということはしません。さらに、コピー先デバイスが完全に応答しないだけでなく、ディスクユーティリティでさえデバイスとボリュームを読み込めません。これは最初の状況よりもさらに恐ろしいですが、ラッキーなことに簡単な解決策があります。
解決策:物理的にコピー先デバイスをMacから一旦接続解除して、再度接続し直してください。コピー先が内部デバイスで、簡単に接続解除できない場合は、コンピューターを再起動するだけで大丈夫です。次に、CCCの“ユーティリティ”メニューからディスクユーティリティを選択し、コピー先を再フォーマットしてください。
この残念な結果は2019年9月にAppleに報告しています (FB7324207) が、まだ返答を待っている段階です。
CCCから、使用中のソースまたはコピー先が読み込み/書き出しエラーを報告していると、報告がありました
AppleのAPFSレプリケータはソースボリュームを非常に低いレベルでクローンします。それは、個々のファイルをコピーする代わりに、ファイルシステムのデータ構造を直接コピーします。このユーティリティが個々のレベルでファイルを検証していないため、メディアエラーやファイルシステムの破損をうまく処理できません(FB7338920)。ASRがメディアエラーやファイルシステムの破損に遭遇すると、クローンタスクは失敗し、コピー先ボリュームは破損状態になります。メディアエラーの存在は、ASRがクローンを完了できる可能性を非常に低くします。従って、ソースまたはコピー先から読み込み/書き出しエラーが報告された場合、CCCはASRユーティリティを使用しません。
解決策:データのみのバックアップを作成してから、読み込み/書き出しエラーにつながるハードウェアの問題に対処し、その後バックアップからデータを復元することをお勧めします。